スティーブ・ジョブズは 世界最高の経営者か? 14~ 売上増加

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スティーブ・ジョブズは 世界最高の経営者か? 14

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「スティーブ・ジョブズは
世界最高の経営者か? 14」



前回はハーバードビジネススクールのクリステンセンの提唱した理論
「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」について、お話しした。
まずは簡単に復習したい。


例えば、テープレコーダー。
それに持続的に改良を加えていくようなイノベーション(革新)のことを「持続的イノベーション」と言う。
音質を良くしたり、操作性を高めたり、とにかく持続的に革新を加えるものだ。


しかし、従来製品であるテープレコーダーの価値を一気に破壊するイノベーション(革新)がある。
この場合では、MDプレーヤーなどだ。
それらは従来の「テープレコーダー」という製品を無効にし、その地位を一気に奪うイノベーションだ。
それが「破壊的イノベーション」


「破壊的イノベーション」では従来の製品の力を無効にしてしまう。
そして、オセロで言えば、ほぼ白だったものをほぼ真っ黒にするようなものだ。
それが「破壊的イノベーション」だ。


読者の方からは、「以前、お話されていましたね」とご連絡をいただいたが、そのとおり、以前もお伝えしたことがある。このシリーズでは「芸術」の視点からお話ししているので、あまり深く掘り下げないが、これは非常に重要だ。


「破壊的イノベーション」は(従来製品に改良を加えていく)「持続的イノベーション」とは全く違う。
そもそも、


売上の上がり方が違う


「持続的イノベーション」はほぼ全ての企業が意識している。
今、目の前にある製品を少しずつ良くしていく。
取り組みをしていない企業もあるだろうが、それが重要なことは意識している。
でも、これをやっても、シェアが一気に拡大することはない。


しかし、「破壊的イノベーション」は違う。


文字通り、従来の製品を破壊してしまう。
無効にしてしまうのだ。
すると、従来の製品で上がっていたはずの売上はその新しい製品に移る。
それに成功した企業は従来製品の既存市場からの売上が一気になだれ込む。
急速に成長してしまうのだ。
先ほどお伝えしたオセロの大逆転のようにだ。


ジョブズが行ったのはまさにこの「破壊的イノベーション」


強烈な売上を上げる「破壊的イノベーション」を仕掛け、それを成功させることなどまず通常の企業にはない。
あったとしても、1回行えば良い方だろう。
それくらい、破壊的イノベーションを仕掛けることは容易ではない。


しかし、ジョブズは違う。
パソコン
iPod
iTunes
iPhone
iPadと幾度となく仕掛けていくのだ。


もちろん、アップルが1番手でない「破壊的イノベーション」もある。
ただ、ここは注意していただきたいのだが、1番手で製品を開発することが重要なのではない。
「破壊的イノベーション」となりうる製品を最初に開発したとしても、顧客に見られなければ、認知されない。
認知されなれば、利用されない。意味はないのだ。


それは本当の意味で1番手ではない。
その意味で、1番手で顧客に認知されることが重要だ。


アップルは「芸術」を武器とし、「美しい製品」を多くの顧客の心に浸透させた。
パソコンやiPodやiPhone、iPadなどで幾度と無く「破壊的イノベーション」に成功したのだ。
「破壊」することで、既存市場から売上が一気にそこに移った。


タイプライターやワープロはパソコンによって破壊されただろうし。
カセットテープやMDやCDはiPodやiTunesなどによって破壊され
携帯電話はiPhoneをはじめとするスマートフォンに破壊されるかもしれない。
そして、既存の書籍は、iPadをはじめとするタブレット型コンピューターに破壊されつつある。


パソコンやiPodやiTunesのように完全に「破壊的イノベーション」のものもあれば、
iPhoneやiPadのように既存の携帯電話や書籍が残っている、「破壊的イノベーション」となりうるものもある。
ただ、いずれにせよ。
「破壊的イノベーション」の機会を狙っている。


この世界を変えてしまうような「破壊的イノベーション」の絶好の機会に
「技術」だけでなく、他に真似できない「芸術」を加え、「最高に美しい製品」として販売していく。


そして、他の競合製品が追随できないものとしてしまう。
比較できないほど、美しいのだ。


ジョブズの狙った市場。
そこは全て破壊的イノベーションの力を利用できた市場だ。
つまり、アップルが行ったことはこれまでお話しした「技術」+「芸術」を
「破壊的イノベーション」の機会に発揮することだ。


innovation


これを実現させている。
「芸術」を加えることで、他のメーカーでは追随しようにもできない状況にしてしまうのだ。


この「芸術」こそが、他の企業と別次元で戦えるアップルの強みだ。


例えば、「アップルがブルーレイレコーダーを発売」というニュースが流れたら、確実に「どんなデザインなのかな?」と思うはずだ。
それこそが「芸術」。もっとやさしく言えば「デザイン」を強みにしている企業だからだ。
(実際には既存の自社の技術をつなぐようにある程度フォーカスさせているので、アップルがブルーレイレコーダーを発売することはないが。。)


では、話題を少し変えたい。


パソコンのことを顧客が知らなかった時代


その時にパソコンを開発するとしよう。
顧客はパソコンの存在を知らないのだ。
その時に顧客調査をしたとしても、「顧客はパソコンが欲しい」とは言わない。
それはそのとおりだ。


知らないのだから、「パソコンが欲しい」とは言わない。
顧客は預言者ではないのだ。見ていないものが見えたりはしない。
ジョブズが言う「欲しいモノを見せてあげなければ、みんな、それが欲しいかなんてわからないんだ」というのは正しく聞こえるかもしれない。


でも、我々はジョブズのような芸術家ではない。
このようなケースであっても、ビジネスの基本どおり、「顧客」を知るべきだ。
顧客は私達のビジネスの売上の源泉なのだ。


考えて欲しい


パソコンが登場した時、彼らは何故パソコンを買ったのだろうか?
当時の彼らに調査ができない今となっては分からないが、「根本的なニーズ」は存在しただろう。
タイプライターよりも文字を修正するのが容易だとか、保存が簡単だとか、様々なフォントがあり美しく文書が作れるだとか、そのようなニーズがあったはずだ。


日本でも同じだ。


「文字が打てる」
「日記などを機械(パソコン)で書いてみたい」
そして、未だに存在するニーズだが「年賀状を出したい」などのニーズはあっただろう。


だからこそ、パソコンという製品を顧客が知らなくても、そのような根本的なニーズを探ることは可能だ。
例えば、次のようなものだ。


「文字を楽に綺麗に書きたい」
「書いたものを楽に保存したい」
「年賀状や手紙を綺麗に出したい」
「重要な文書を保管したい」
「提案書などを美しいものとしたい」



このニーズが正しいかどうかは重要ではない。
ここで述べたいのは、そのような根本的ニーズは存在するということだ。


それを調査するのだ。


私の考えでは、調査は2種類存在する。


簡単に言うと、


「具体化」と「抽象化」


「具体化」は「具体的」にニーズを明確にしていくということ。
先ほど、お伝えしたとおり、「パソコン」などが登場する以前、そのパソコンに対する具体的ニーズなどあるわけがない。


でも、「抽象的」ニーズは存在する。


先ほどの根本的ニーズがまさにそれだ。
「文字を楽に綺麗に書きたい」
「書いたものを楽に保存したい」
「年賀状や手紙を綺麗に出したい」
「重要な文書を保管したい」
「人に出す提案を美しいものとしたい」
そのような抽象的なニーズが存在するのだ。


その抽象的ニーズから最適なものを創り上げていく。
すると、既存の製品。例えばタイプライターやワープロではできないことも明確になる。


「年賀状や手紙を綺麗に出したい」ということ1つとっても、絵やデザインなどが必要になる。
カラーで美しくするためのプリンターだって必要になる。


その抽象化を緻密にやっていくのだ。
抽象化調査によって、製品開発の方向性に誤りがないようにしていく。
それを実現させるということだ。


クリステンセンの理論に基づいて言えば、
「持続的イノベーション」には「具体化」「抽象化」調査を行い、
「破壊的イノベーション」には「抽象化」調査を行うということだ。
それにより、正しい方向性が分かる。


顧客は売上の源泉なのだ。
その顧客が何を望んでいるかを明確に知る必要がある。


ただし、この「抽象化調査」では1つ問題がある。
それこそが「芸術」だ。
次回、それについて、お伝えしたい。


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[ 2011/11/01 12:04 ] 売上増大 | TB(0) | CM(0)



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